Matthias & Maxime マティアス&マキシムを見た感想
公開日:2021/11/23
グザヴィエ・ドラン監督の映画をようやく見終わった!
視線が物語っているような映画だった・・・
主要キャストだけでなく、出演者全員の。マックスたちの仲間が特に。ロランスの冒頭の視線っぽいけど、もっと拡大したような視線だった。
マックスの視線は一択でまるわかりすぎて逆にストーカーだった。長すぎる。1シーンでいいぐらい。恋愛以外でマットを見てない、わかるけど、お腹いっぱいだった。恋愛の視線で見て、それがいったいどうなる?何に行き着く?何をしたい?が不足していた。
マックスのマットへの視線があまりに過剰すぎる。それにレスポンスする仲間の視線もまた過剰。その恋愛の視線で見ているのがなぜか仲間にバレてるかのような視線だった。わかっていて、とぼけてやってるみたいな。
全体的に楽しい雰囲気だけど、この大勢いる出演者の多重の視線にがんじがらめで息苦しい感じだった。ある意味、自由があるようで自由が不足していた。
みんなの心の中が見えていないようできれいに見えているように思えるかもしれない。
疑問
マックスの仕事上の接待している英語使いの弁護士もなんか異性愛者のようで実は同性愛なんだが潜んでいるかのようで・・・
仲間とわいわいやってるときに便乗してマットに会おうとせずに、連絡して2人だけで会えばいいのじゃない??なぜセット化されてたんだろう??
最後、実は高校生ぐらいからの付き合いじゃなくて、もっと遡って7歳ぐらいって設定はなぜ必要だったのかな。。。
オーストラリアに働きに行くって
オーストラリア、日本沈没でまず真っ先に移民の受け入れを頼んで断られたタイムリーな話題がある。
ドランのその後を描いているみたい。オーストラリア、今はフランスにいるのかな。この映画は2019年。
LGBTの映画は当事者意識を学ぶ教材化する昨今の傾向がありそう
2008年にドランの初の映画から今じゃ、環境が変わってしまった。同じことを同じように描いてもとらえられ方が変わってしまった。ドラン自身もそう。当時からするときっと今の方が勉強しようって人が当事者以外でも増えている。
なので、この映画もどうせ道徳の教材にするんだろうな。そういうのを去年、見かけて閉じた。LGBT運動と芸術の両立は厳しい。
表現の自由を得るための新たな決まりとかもできて、逆に自由度がなくなる。いろんな人種の人を制作や出演者に入れるとかしないと賞の選考にも対象外とかあり得ない話。
高齢の女性を世界一美しく描く監督なの?
以前からだけど高齢女性を美しく描く傾向がある。
あと細かすぎる描写。マットの母の頭のてっぺん、白髪染めが抜けているところとか細かい。老眼鏡とかも。
やすらぎの郷を作ったらもっと素敵に作れそう。
面白いけど、恋愛に興味がない人にとってはつまらないかも。
- アセクシュアルみたいな人とか。
- 今は恋愛モードじゃない人とか。
- 恋愛がこの世のすべてと思ってない人とか。
昨今のLGBT問題を考えるとき、この世のすべての人は必ずや恋愛をみんなするって前提があるよね。結婚関係の法的な権利を得ることが目標だし。そういうのに興味ない人はどうすればいいんだろう・・・